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新型インフルエンザワクチン接種の詳細が決まりつつあります

 現在、新型インフルエンザは全国的に発症が続き、特に大都市圏での集団発症も増加しています。一部には重症化や死亡の報告がなされており、新型インフルエンザに対する予防対策が今や急務になっています。早期発見による治療、流行拡散の防止とともに新型インフルエンザワクチン接種の詳細が決まってきています。



 新型インフルエンザはすでに全国的に流行しており、発病を完全に阻止することはもはや出来ません。いかなる場所でも感染する可能性はあるということで、今後はいかに発病を早期に発見し、重症化を防ぐと同時に周りへの拡散を防ぐことが大切になっています。

 流行を広げないための第一歩は、新型インフルエンザを疑うことにあります。近くでの流行の有無は勿論ですが、症状として通常のカゼ症状、胃腸症状に較べ、発熱や悪寒、倦怠感、関節痛、筋肉痛などがある場合は常に新型インフルエンザを疑うことが大切です。
その場合は無理をせず、外出を控え、医療機関を受診してインフルエンザの確認をして下さい。発熱があってもインフルエンザ以外の病気は沢山あり、一概に決めることは出来ません。ただ、新型インフルエンザかも知れないのに無闇に外出や登校・登園をすれば、感染をより広めることになります。感染は家庭内に収め、集団発症を抑えることが今の時期は最も大切になります。また、家庭では、全員がマスクをしてあまり密着せず、手洗い、うがいを徹底することで感染はかなり抑えることが出来ます。


 新型インフルエンザは季節型インフルエンザと症状的には殆ど変わりません。ただ、全体でみると死者も多く、脳症などでも重症化しやすいと言われています。現在でも全国ではすでに10人以上の脳症が発症しています。早期の治療をしても異常な行動や言動、幻覚などがある場合は、速やかに専門医療機関の受診が必要です。いくら抗ウイルス薬で治療していても、異常行動が疑われる場合は、薬の副作用とは限りませんので必ず医療機関を受診して下さい。



 次に、懸案であった予防対策としての新型インフルエンザワクチンの接種方針が現在決まりつつあります。厚生労働省の試案では、接種対象者の優先順位が以下のように提唱されています。
@医療従事者100万人(医師・看護師が主)A妊婦100万人、心臓疾患・腎臓疾患・喘息など持病がある人 900万人 B1才から就学前の小児600万人 C1才未満の乳児の両親
これら約1900万人が最優先とされ、国産ワクチンが使用される予定です。時期的には10月下旬以降から12月になる予定で、正式な決定はされていませんが、都道府県や医師会で選択された受託医療機関が国との契約をした上で、接種することになりそうです。
費用は2回接種で8000円程度と言われていますが、行政からの援助があるかどうかは判りません。

更に、D小学生・中学生・高校生1400万人 E高齢者2100万人 も優先的に接種する予定ですが、これらの対象者には国産ワクチンは足りず、外国からの輸入ワクチンを接種することになっています。時期的には来年1月以降の予定になりますので、実際の流行には間に合わない危惧もあります。





 新型インフルエンザはすでに全国的な大流行の始まりに入っています。今後はワクチンも大切ですが、いかに日常生活の中で流行を抑えるかが重要になってきます。一人一人の予防と拡散防止の対応が、全体としての流行を抑えるのに最も効果的であることを忘れないで下さい。

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