4種混合ワクチン(3種混合ワクチン・不活化ポリオワクチン)が11月より導入されることになりました。
不活化ポリオワクチンが平成24年9月から
導入されましたが、更に11月からは
3種混合ワクチン(百日咳・ジフテリア・破傷風)に
不活化ポリオワクチンが一緒になった
4種混合ワクチンが導入されることになりました。
平成24年9月から生ポリオワクチンに代わり 不活化ポリオワクチン(IPV)が 導入され、現在接種が行われています。
今は3種混合(百日咳・ジフテリア・破傷風)ワクチン(DPT)と 不活化ポリオワクチンは別個に接種されていますが、 平成24年11月からはこの2つが一緒になった 4種混合ワクチン(DPT-IPV)が導入されることになりました。
このことで接種回数が減るために個々の接種の 煩雑さがなくなりより接種しやすくなると思います。 また同時接種に伴う複数のワクチンの添加剤を 減らせることも利点と考えられます。
4種混合ワクチンに使用される3種混合ワクチンの 成分は現在使われている3種混合ワクチンの成分と同じですが、 混合される不活化ポリオワクチンは単独不活化ポリオワクチンに 使われている野性株のソークワクチンではありません。
今まで生ポリオワクチンには弱毒性のセービン株が 使用されていましたが、今回の混合される不活化ポリオワクチンにも セービン株が使用されています。
今までセービン株を用いた4種混合ワクチンはなかったのですが、 今回始めて日本でこの株を用いた4種混合ワクチンが 作製され使用されることになりました。 使用されるワクチンは、クアトロバック(化学及血清療法研究所製)、 テトラビック(阪大微生物病研究所製)の2種類で、 すでに平成24年7月末に薬事承認を受けています。 今後法令の改正を待って11月から実施することになると思います。 接種方法は現行の3種混合ワクチン、不活化ポリオワクチンと同様です。
・接種対象:生後3月〜90月に至るまでの間にある小児
・初回免疫:1回0.5mlずつを3回、20日から56日までの間隔をおいて皮下接種 (生後3月〜12月に達するまでの期間が望ましい)
・追加接種:初回免疫後6カ月以上の間隔をおいて、0.5mlを皮下接種 (初回接種終了後12月〜18月に達するまでの期間が望ましい)
4種混合ワクチンが始まっても、現行の3種混合ワクチン、 不活化ポリオワクチンがなくなる訳ではありません。 1回でも3種混合ワクチンや不活化ポリオワクチンを接種している人は、 原則的にそのワクチンを継続することになっています。 途中から4種混合ワクチンに変更することは、特別な事情がなければ 認められていませんので、すでに接種を始めている人は 今のワクチンを続けて下さい。
ここで4種混合ワクチンが開始されるのは11月以降ですので、 それまでの間接種を見合わせるかどうかが問題になります。 乳児においては百日咳は罹ると重症化する恐れのある怖い病気です。 出来れば生後3月以降の乳児は速やかに 3種混合ワクチン(4種混合ワクチン)を接種するのが理想です。
4種混合ワクチンの開始を待つより早期に 3種混合ワクチンの接種をすることが勧められています。
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