期間が外れて以前接種出来なかった日本脳炎定期接種が出来るようになりました。
平成17年から21年にかけて旧日本脳炎ワクチンは
積極的な勧奨が中止されたため、
この間に接種出来なかった小児が
まだ多数残っています。
平成22年から新日本脳炎ワクチンによる
未接種者に対する救済措置が始まって
いましたが、今回その対象者の範囲が更に
拡大されることになりました。
旧日本脳炎ワクチンは副作用としてのADEM(急性散在性脳脊髄炎)の危険性があるとして、平成17年から21年にかけて積極的な勧奨が見合わせられ、事実上接種中止となりました。この間接種出来なかった小児は、現在もまだ多数残っています。平成22年9月から新日本脳炎ワクチンによる未接種者への救済措置が始まりましたが、その範囲は1期未接種者のみで期間も9〜12才の間に限られていました。今回、平成23年5月20日の厚生労働省の通知でこの制限が大幅に緩和されたため、神戸市においても実施されることになりました。
今回の特例対象者は、平成7年6月1日〜平成19年4月1日生まれの小児に限定されています。更に特例対象者は、今まで接種出来なかった7歳半〜9歳未満での1期接種、13歳〜20歳未満の期間での2期接種が出来るようになりました。1期未接種者はこれで13歳未満のいつでも接種出来ます。また、これまでは対象外であった2期未接種者も13歳以上で接種出来るようになったのですが、13歳までに1期接種を済ませていなければいけません。13歳以上で1期の接種をすることは出来ませんのでご注意下さい。日本脳炎は可能であれば予防しておく方がよい病気ですから、特例対象者に該当する小児はこの機会に予防接種をすることをお勧めします。
今回、日本脳炎ワクチンと同時に麻疹・風疹混合ワクチン(MRワクチン)4期の特例措置も通知されています。MRワクチン4期は本来高校3年生相当の者が接種の対象ですが、本年度平成23年5月20日〜平成24年3月31日に限り、高校2年生相当の者も対象となることになりました。但し、高校2年生相当の者は修学旅行や研修旅行などで海外に行く場合に限られていて、学校あるいは本人から保健所に事前申請が必要になります。これは、今までに日本の高校生が海外で麻疹を発症し流行させた事例に基づき、海外への高校生渡航者が麻疹を発症させないための措置で、来年度接種予定者に早く接種して危険性を防ぐということです。日本ではMRワクチンの接種率が未だ十分に上がらないため、麻疹の根絶にはまだまだ時間がかかりそうです。麻疹後進国の汚名を返上するためにも、1期から4期の対象者は必ずMRワクチン接種をして下さい。
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