トレチノイン・ハイドロキノン外用療法【美白•小じわ治療】
ハイドロキノンは美白効果、トレチノインは美白効果と、小じわ治療に効果があります。どちらも塗るだけの治療でシミを薄くしたり、ニキビの改善、美白効果が期待できます。
トレチノインによるシミ治療について
表皮の細胞は表皮の一番深い層(基底層)で生まれてから、徐々に表面に押し上げられて、やがて角質となり、最後はあかとなって皮膚からはがれていきます。この表皮の細胞の一生のサイクルを皮膚の「ターンオーバー」と呼び、約28日かかるといわれています。
表皮の一番深い層(基底層)周辺にはメラノサイトと呼ばれるメラニン色素を作る細胞があります。メラニン色素が沈着することによってシミになるのです。
トレチノインは表皮の細胞を活発に増殖させるために、メラニン色素を古い表皮の細胞とともに、あかとして押し出し、新しい表皮を作り上げます。
さらに、強いお肌の漂白剤であるハイドロキノンを作用させて、メラノサイトに新しいメラニン色素を作らせないようにします。そうすると結果的に、表皮はメラニン色素の少ない、きれいな新しい皮膚に生まれ変わるのです。
トレチノイン
非常に強力な作用がありますから、医師の指導のもとにお使いいただかなければなりません。
トレチノインは表皮の細胞を活発に増殖させるため、表皮の細胞はどんどん押し上げられていき、そのときにメラニン色素も一緒に持って上がっていき、2~4週間で外に排出されていきます。シミを古い表皮の細胞とともに、あかとして押し出し、新しい表皮を作り上げます。また、表皮におけるヒアルロン酸の合成や、真皮におけるコラーゲンの合成も促すため、透明感とハリのあるお肌を作ります。
ただし、トレチノイン自体がメラニンの産生を抑制するというデータは乏しく、しみを強力に治療したい場合は、ハイドロキノンと組み合わせたほうが良いと考えられています。
副作用:使用すると反応性の皮膚炎が起こります。赤くなったり、ぽろぽろと角質が取れてきます。適度な範囲であれば心配なく、薬が効いていることのひとつの目安です。とくに反応が強いときは、ご相談ください。
Hydroquinone
ハイドロキノン
STEP 01
クレンジングと洗顔料で洗顔します。(ダブル洗顔不要のプラスリストア泡ソープがおすすめです。)ごしごしこすらないようにしましょう。
STEP 02
刺激の少ない化粧水をつけます。重ねて高濃度ビタミンCローションを顔全体につけるとさらに良いでしょう。
STEP 03
トレチノインを、しみの部分からはみ出さないように綿棒で薄く丁寧に塗り、乾かします(1.2分)。
※夜に1回シミのある箇所に塗る方法が一般的です。
※赤みが強かったり、痛みがある場合は、1日置きにしたり、1回に塗る量を減らして下さい。
STEP 04
ハイドロキノンを、シミよりも少し広く塗ります。
これは指で塗っても大丈夫です。
※ハイドロキノンは出来るだけお休みしないように塗りましょう。
STEP 05
朝は、必ず日焼け止めクリームを塗りましょう。
STEP 06
お化粧をする場合は、パウダー(UVカット入り)のファンデーションを使います。夜の場合は、 オイルでカバーすると皮膚のツッパリ感や乾燥を防ぐことができます。
以上を基本的には、2~6週行います。トレチノインによる刺激作用(カサカサして、皮膚をはがす、ピーリングのような作用)がなくなれば、いったんトレチノインは中止し、1~2か月したら、またトレチノインを再開することが可能です。
Price
施術料金
トレチノイン0.1% | 5,000円(税込) (トレチノイン0.05%の約2倍の効果があります) |
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ハイドロキノン4% | 2,200円(税込) |
トレチノイン0.1% |
5,000円(税込) (トレチノイン0.05%の約2倍の効果があります) |
ハイドロキノン4% |
2,200円(税込) |
Precaution
治療についての注意
この治療をはじめてから、2、3日ほど経つと、 塗ったところとその周辺の皮膚がポロポロとむけ、赤くなってきます。
この反応は、トレチノイン治療には必ず伴う反応です。皮は無理にむかず、自然にはがれるのを待ってください。このように皮膚がむけ始めたら、次のことに注意してください。
- 1)【保湿ケア】
トレチノイン治療中は、皮膚の角質層がはがれますので、皮膚のバリアー機能や水分保持機能がなくなっています。治療部位では水分がどんどん蒸発して、皮膚が乾いて突っ張ったりします。また、バリアー機能がないため、いろんな刺激や外敵から皮膚を守るために皮膚を保護する必要があります。しっかりと保湿し、適切なスキンケアを行ってください。 - 2)【紫外線のケア】
トレチノイン使用中は、紫外線の影響を非常に受けやすい状態になっています。必ず紫外線ケアを念入りに行いましょう。刺激の少ない日焼け止め(紫外線吸収剤が入っていない製品)や紫外線散乱剤の入ったミネラルファンデーション(ビューティフルスキン)をおすすめしています。2−3時間毎の日焼け止めの塗り直しもお願いいたします。 - 3)【受診間隔】
治療を開始したら、まず1週間後に1度受診してください。その後は2週間に1度程度の診察が望ましいです。はじめの1ヶ月間は特に大切な時期です。薬の効き方には個人差があり、個別に反応を見ながらの治療になりますので、定期的に診察が受けられる時期に始められる様おすすめいたします。 - 4)念のため、妊娠中の方や授乳中の方、妊娠予定の方は避けるようにしてください。