【麻疹・風疹混合ワクチン（MRワクチン）対象者訂正のお知らせ】

定期予防接種としての麻疹と風疹のワクチンは、平成18年4月1日をもって、麻疹・風疹混合ワクチン（MRワクチン）接種に変更されました。ただ、神戸市におけるその対象者は、以前からお伝えしてきた内容と少し異なることになりましたので、その訂正をお知らせします

　麻疹と風疹に係わる定期予防接種が平成18年4月1日より、今までの麻疹、風疹単抗原ワクチン接種から、以下のような麻疹・風疹混合ワクチン（MRワクチン）接種に変更されました。更に1才時と就学前との1期と2期の2回接種になることが決められています。

• 1期：　生後12月〜23月（満1才）
• 2期：　生後5〜6才で就学前1年間

この新制度でのMRワクチンによる予防接種は、神戸市では平成18年3月31日の通知により、以下の1）と2）の小児が対象になるとはっきりと規定されました。

この決定により、今まで不明確であった平成17年2月以前の未接種者にも、MRワクチン接種が認められることになりました。しかし、このことは今までの接種の指導に問題があったことも明らかにしました。この通知があるまでは、2）の対象の小児に対しては明確なMRワクチン接種可能の教示はなく、まずは麻疹や風疹の単抗原ワクチンの接種をするようにとされていたからです。当クリニックでも、電話等での行政の指導によりその旨の掲示をし、公開もしてきました。ところが、平成18年4月からMRワクチンが接種出来るというのであれば、何のために急いで麻疹や風疹の単抗原ワクチンの接種をしなければいけなかったのか、非常に不可解な内容の指導ではないかと思います。しかも、MRワクチン接種者は就学前に2回目の接種が出来るのに対し、単抗原ワクチン接種者は将来的には可能になるかも知れませんが、今の段階では1回しか接種が認められていないのはあまりにも不公平の感を否めません。積極的に早期に予防接種を行った小児が、結果的に不利益をこうむるのは明らかにおかしいと思われるからです。定期予防接種として変更するのであれば、行政はもっとはっきりした接種基準の指導を早期から進めて然るべきだったと思います。

神戸市では経過措置として、平成18年度は1才から7才半まで小児には麻疹、風疹単抗原ワクチンの接種は認めることにしています。つまり、1つの単抗原ワクチン接種者や2才以上の両ワクチン未接種者には、平成18年度中に限り、公費による麻疹、風疹単抗原ワクチンの接種を行うということです。この中で、麻疹と風疹両ワクチン未接種者で就学前1年の人は、新制度による2期のMRワクチンの接種は出来ます。しかし、どちらかのワクチンをすでにしている人は2期のMRワクチンは出来ませんので、残っている単抗原ワクチンを接種して下さい。以上のことを踏まえ、接種を忘れている小児は必ず平成19年3月までの平成18年度中に接種をして下さい。 当クリニックのHPでは、本年3月のクリニック通信でMRワクチンについて説明していますが、MRワクチンの対象者に関しその内容に誤りがあり、上記のように訂正させて頂きますのでご了承下さい。