こどもにとって薬の内服はなかなか厄介問題で、おいしい薬もあれば苦い薬もあり、
こども自身の好みもあって決まった方法がないのが実情です。それでも以下のような
大まかなやり方を知っていればかなりの場合に対処出来ます。
1)内服する時間帯
・こどもの場合、特殊な薬以外は食後にこだわる必要はありません。
処方箋の便宜上、食後と指示されていることが多いのですが食前でも殆どの薬
は問題なく、いつでも飲める時に内服することでよいのです。大人でよく問題
になる空腹時の胃腸症状は、こどもでは殆ど出ることはありません。
・また赤ちゃんの場合は一般的に食後の満腹時には薬は飲めないことが多く、
食前の方が飲ませやすく、吐きづらいのです。
2)乳児への薬の飲ませ方
・食前の空腹時を選んで下さい。
・粉薬の場合は少量の水でねった状態にして、口腔内の上あごやほほの粘膜に塗りつけ、
すぐに母乳やミルクを与えて下さい。
・ミルクに溶かすことは出来れば避けた方がよいでしょう。(ミルク嫌いになる可能性があります)
粉薬を溶かすなら水を使用する方が味が変わりません。
・溶かす時もすぐ飲めるように少量にする方がよく、1〜2回で飲み終えるようにして下さい。
シロップならそのまま与えてよく、乳首は使っても構いません。
3)何かに混ぜて与える時の注意
・薬には特有な味があり、おいしい薬はよいのですが結構苦みのある薬も多く、
こどもに飲ませるのが難しい場合もよくみられます。この場合、何かに混ぜて与えることが多く、
ヨーグルト、ジュース、ゼリー、アイスクリームなどがよく使われています。
しかし、注意しなければいけないのは、薬の味が変わる可能性があることと、
量が増えることでかえって飲みづらくなってしまうことです。
薬によってはジュースなどで逆に苦みがひどくなることがありますので、与える前に必ず味は
確認した方がよいでしょう。また、量を増やしていくら薄めても薬の味は完全には消えないので、
その薬を大量に飲むのはこどもにはとても無理な話です。1〜2回で飲み終える量にしなければ、
こどもは我慢出来ないのです。
4)吐いてしまった時の対応は以下を目安にして下さい。
・内服後10分以内なら再投与してよい。
・内服後10分以上経過していたら半量投与にする。
・内服後30分以上経過していたら再投与はしない。
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