■頭を打った時、どんな症状に気を付けたらよいのですか
小児のケガでよく問題になるのは頭部の外傷で、頭や首の打ち方の程度によっては、極めて重い症状になることがあります。頭の落ちた高さや姿勢、落ちた場所の固さなどで外傷によって受けるダメージが違うからです。外傷後からは、以下のような症状が出てこないかよく注意して見ていて下さい。
- 頭痛
- 吐き気、嘔吐
- 活気の低下
- 発熱
これらの症状が強いときは、詳しい検査が必要となります。また、症状の悪化を防ぐために、外傷当日は入浴や頭部を暖めることは止めて下さい。更に、症状が一時的におさまっても、数日後から1〜2ヶ月後に再び悪化することがありますので、気を付けていて下さい。
■どうしてこのような症状が出るのですか
頭は頭蓋骨という固い骨に囲まれているとはいえ、中の脳はとても軟らかいものです。そこで頭に強い衝撃があれば、脳が強く圧迫を受けるためにむくみが起こったり、ひどければ出血が起こってしまいます。また、頭蓋骨も骨折することもあります。そのような時に脳内の圧が上がったり、脳が刺激されたりすると上記の症状が出て来るのです。頭の打ったところがこぶのように腫れたりしても、頭蓋骨の外である限り特に問題はありません。要は頭の中に異常が起こるかどうかが大切なのです。
■その他の悪い症状にはどんなものがありますか
もし、外傷後に以下のような症状があった場合は、より重い症状を示しています。
- 手足の麻痺
- けいれん
- 意識障害
このような症状がある時は、脳内や頸椎(首の骨の中の脊髄)の異常がよりはっきりしている場合です。生命の危険や後遺症の原因にもなりかねませんので、すぐに詳しい検査や入院治療が必要になります。
■打った直後はどうすればよいですか
頭を打った直後は、静かに横にして、むやみに頭を揺すらないようにして下さい。外からの刺激で更に症状を悪化させることがあるからです。意識がはっきりしていて元気であれば、それ程問題なく、動かしてもよいと思います。しかし、徐々に症状が出てくることもありますから、注意は忘れないでください。
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