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小児の尿路感染症は適切な治療を行わないと、後に重度の後遺症を残すことがあります。

小児の尿路感染症は決して稀なものではなく、症状が発熱だけということも少なくありません。特に乳幼児の原因の分からない不明熱の約10%は尿路感染であるとも言われています。

ヒトの尿は、腎臓で血液から尿を作り、腎盂、尿管を通して膀胱に貯め、尿道を経て排出されています。
尿路とは体内から尿が出て行く経路のことで、腎臓、腎盂、尿管、膀胱、尿道を意味しています。

尿路感染症はこれらの尿路系で起こる感染症の総称です。小児においてはどの年令でも起こりうるのですが、その発症には年令、性別などで有意な差が認められます。年齢的には4才以下の発症が多く、その中でも1才以下で初発することが多いのです。
性別では1才以下では男児が多数を占め、1才以上では逆に女児が多くなります。





■ 尿路感染はどのように感染するのですか
 尿路感染の原因は殆どは細菌によるものです。その感染経路としては、尿道、膀胱、尿管、腎臓と進入する上行性のものと、腎動脈を介して腎臓に感染する血行性のものがありますが、殆どは上行性のものと考えられています。部位別に言うと下部尿路である膀胱炎や上部尿路である腎盂腎炎などが有名ですが、乳幼児においてはその区別ははっきりせず、膀胱炎であってもすぐに腎盂腎炎になってしまいます。更に、腎臓は血流の多い臓器なので上部尿路の感染を起こせば、乳幼児では簡単に血流に細菌が入る菌血症になり、重篤な症状を起こしかねないのです。

■ 尿路感染の症状はどのようなものですか
 一般に尿路感染というと排尿痛があると思いがちですが、乳幼児においては排尿痛は殆どありません。発熱、不機嫌、食思不振、嘔吐、下痢といった一般的な症状が多いのです。特にカゼ症状がなく、発熱のみがあるような場合、尿路感染は常に考えなくてはいけない疾患です。乳幼児の不明熱の約10%は尿路感染が原因と言われているからです。年令が上がるにつれ、膀胱炎では排尿時痛、頻尿が見られるようになり、腎盂腎炎では悪寒発熱、側背部痛などが見られるようになります。

■ 尿路感染の診断はどうするのですか
 診断の第一は検尿による膿尿(白血球尿)の確認です。顕微鏡での白血球10以上/視野が目安となります。その他、血尿や蛋白尿も参考にします。更に、細菌尿の確認として尿培養をすることになります。尿の定量培養で細菌数105/mL以上が有意な尿路感染と言われています。原因菌としては7-8割は大腸菌が検出されます。これは上行性感染が主であることから、腸内細菌が多いということで、その他クレブシエラ、プロテウスなどの多くの腸内細菌も原因となっています。

■ 尿路感染になりやすい原因はあるのですか
 小児の尿路感染は再発しやすいことが知られています。その原因としては、膀胱尿管逆流(VUR)や尿路系の構造的奇形が多くの例で認められています。尿路感染を起こす小児の半数近くにこのような異常があるとの報告もあります。このような異常があると尿路感染は重篤化し易い上に、適切な治療をしなければ知らない内に腎障害を起こし将来の腎不全に繋がることがあるからです。

■ 尿路感染の治療はどうすればよいのですか
 尿路感染の原因は殆どは細菌感染ですから、起炎菌に対して適切な抗生剤、抗菌剤を使うのが大切です。通常は4-5日の投与でよいのですが、症状によっては内服ではなく静脈内注射をしたり、長期に投与することもあります。また、一旦治っても再発を見逃さないために、定期的な検尿で経過をみることも必要です。更に、原因となる基礎疾患が疑われる場合は、必ず腎・尿路系の器質的異常の精査をしなくてはいけません。超音波検査、排尿時膀胱造影、尿路造影、CT、MRI、腎シンチグラム、レノグラムなど多くの検査がありますので、必要な検査を受けることになります。



 尿路感染症は適切な治療、経過観察を行うことで、確実に将来の悪化を防ぐことが出来ます。また、どうしても器質的異常が問題となる時は、手術などで治療することも出来ますので、必ず放置せず主治医の下できちんと経過をみて下さい。





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